レター No.58「朝の儀式」(2018年11月1日)

 

 深まりゆく秋を感じる今日この頃です。スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋・・・、皆様はどのような秋を楽しんでいらっしゃいますか?
 
 ところで、皆様は朝食をしっかりとっていますか?
 朝、元気がない人や、顔色の悪い人、ボーッとしている人・・つまり、一目で心身の状態がよろしくない人に「朝食とった?」と質問すると殆どの人が朝食を抜いています。
 確かに、「朝ご飯を食べる時間があるのなら、寝ていたい」「私、ダイエット中」等、気持ちも解らなくはありませんが、朝食抜きで1日をスタートさせてしまうことは、ガス欠のまま車を走らせるようなもので危険です。

 朝起きた時の身体は、体温が低く、血中のブドウ糖度も下がり、脳の働きが鈍くなっている状態です。この状態で行動を起こそうとしても、心身共に活発に動けるはずがありません。朝食は半分眠ったような身体にエネルギーを注入し、一日を元気にスタートさせるためのものです。
 朝食をとることによって、血中のブドウ糖度が上がり、寝ている間に低くなった体温を上昇させ、心身に活力が出ます。特に、精神的に落ち込んでいる時等は、いつもより早起きして、バランスのよい朝食をゆっくりとることが元気アップの秘訣です。脳の働きが活発になれば、ストレスを受け止める能力も高まります。なぜなら、心の動きをコントロールしているのは脳だからです。
 
 朝食のメニューはカロリーよりも、栄養バランスを考えましょう。忙しい朝は簡単に、「トーストとコーヒー」で済まそうとしがちですが、そこにベーコンエッグやサラダ、野菜スープやフレッシュジュース(果物)をプラスすることでバランスがとれます。
 ちなみに私の日々の朝食はパン食ですが、出張先のホテルでは、ご飯に味噌汁・納豆・漬け物に卵焼きやサラダと豪華です。いつもより時間をかけ、ゆっくり頂きます。
 エネルギーが不足すると心も身体も動きにくくなります。食生活の乱れは心身のトラブルを招く原因にもなります。バランスの悪い食事を続けていると自律神経の働きも悪くなり、ちょっとしたことで落ち込んだりイライラしやすくなります。
 特に一人暮らしで外食(コンビニ生活)をしている人は栄養のバランスを考え、なるべくカラフルな食事になるよう心がけましょう。例えば、赤・黒・緑・黄・白の5色です。赤はトマトやニンジン、黒はごまや海藻、緑はほうれん草やキャベツ、黄色はカボチャや銀杏、栗等、白はダイコンや豆腐です。カラフルな野菜には、病気の原因になる活性酸素を除去する働きをもつ成分が含まれている物が多いですから、健康維持にはもってこいです。
 現代社会に生きる私達ビジネスパーソンは常にストレスと背中合わせです。ストレスに負けない強い身体を作るためには、朝食は欠かせません。正に、“健全なる精神は健全なる身体に宿る”です。朝食は一日を健康的に過ごすための大切な「朝の儀式」です。忙しい一日の始まりだけに、少し早目に起きて、朝食の時間を大切にしたいものです。

 さて、「秋の日はつるべ落とし」の言葉のごとく、日没が日に日に早くなってきています。どこかもの悲しく、はかない秋の夕暮れ、このシーズンがとても好きです。

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植田亜津子

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