レター No.78「2020年度 新人研修スタート」(2020年3月1日)

 「新型コロナウイルス」感染拡大が不安な日々ですが、風評に惑わされること無く、一人一人が倫理観をもち、周囲や相手を思いやるエチケット・マナー・ルールを守り、自己管理をしっかりして、1日も早い終息を待ちましょう。必ず乗り越えられます。

 さて、今日から3月です。インストラクターの皆様は、新人研修の準備に日々追われていることでしょう。
 当社も、今月から新人研修がスタートしますが、研修ご担当者からは、毎日研修に関連する色々なお問い合わせを頂いております。話題の殆どは、最近の新人をいかに戦力として育て上げるかです。それだけ、人財育成の難しさを感じていらっしゃるということですね。
 2020年度の新人研修にあたり、私が昨年、約1000人の新人との触れ合い、感じた“イマドキの若者”の傾向を参考までにまとめてみました。

<良い点>
1.素直で好感度が高い
 どんな時代であっても新人は、新しい環境で仕事をすることに対し、希望(期待)と不安をもっています。「早く戦力になりたい、早く仕事を覚えたい」という前向きさと、一方、「職場の人間関係が上手くいくか」「仕事でミスをしたらどうしよう」等、という不安感があり、新人ならではの複雑な心境で研修に臨んでいます。緊張感から身体は動きませんが、講師からの様々なアドバイスや指示は素直に聞き、従います。皆フレッシュで好感度が高いです。“鉄は熱いうちに打て”です。

2.協調性を発揮する
 同期の仲間に気を遣い、協調性やチームワークを重んじています。しかし、人間関係はあっさりしています。

3.対人スキルを学んできている人が多い
 ビジネスマナーや対人スキルの知識学習(ネット情報)をしています。インターンシップ、アルバイト等で現場経験している人が殆どで、世間慣れしています。しかし、基本 が身に付いているわけではありません。

<課題>
1.粘りがなくあっさりしている
 質問に対しては無難に応えられたり、言われたことはそれなりにこなしますが、表面的で、深く考えることはしません。諦めがはやく、努力は苦手。先を予測(想像)する力はありません。

2.良くも悪くも目立つことを嫌う
 良くも悪くも目立つことを嫌い、自ら発言したり、行動をしない。例え、良いことであっても人がやらないことはしない。失敗を恐れる。全体的に無表情で、集団の中では個性が見えない、個別対応をすることで魅力が見えます。

3.知識を行動に落とし込めない(トレーニングが苦手)
 課題や問題に対しては、先に解答や正解を求め、自分で考えようとはしない。トレーニングが苦手(知識を行動に落とし込めない)なので、基本スキルが身に付かない。よって、応用力が育たない(現場力がない)。トレーニングも個々の能力に合わせた対応が必要となり、身に付く(覚える)のに時間がかかる。

 以上が、私が感じた2019年度の新人の傾向です。いかがですか?思い当たる節はありますか?
 好感度が高く・前向き、指導・教育内容を吸収する素地がある“イマドキの若者”を、3月・4月のスタート研修で、如何に「自律的行動型」に育成するかは、インストラクターの腕にかかってきます。(“イマドキの若者”と、あなたも私もかつて言われていたことを忘れずに!古代ギリシャの壁画にも“イマドキの若者”という言葉が象形文字で書かれているとか?!)。

 まず、スタートの研修は、「覚える」よりも「やってみよう!」、「分かる(知っている)」から「デキル」を目標に、明るく・楽しく・元気よくトレーニングしていきましょう。
 誰も「楽しいこと」は頑張りますし、「デキル」ことが多くなれば、成長感や達成感が味わえ、自信が付きます。指導する上でのポイントですね。

 新人は、自社(行・庫・組)の将来を担うリーダーのタマゴです。インストラクターは、指導目標を明確にして、元気な「①好感度高く信頼感ある新人 ②1日も早く戦力になる新人」の育成に向かって、愛情と熱意と根気をもち、例え新人が100人にいようと、しっかり目配りをした指導をしましょう。
 新人研修には、エネルギーが必要です。お互いに健康に気を付け頑張りましょう!!
困ったことがあれば、ご連絡ください。一緒に考えましょう。嬉しかったこともご連絡ください。一緒に喜びましょう。

LOVE
植田亜津子

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