「Four-Leaf Clover」レター No.36

「失敗談」を話す勇気

 1月は居ぬ、2月は逃げる、3月は去る・・・という言葉通り、新年から「あっ!」という間に3月弥生に入りました。いよいよ皆様の活躍する新人研修のシーズンですね。

 当社は今週から新人研修が始まります。新人は、厳しく指導するとコチコチになり、緩めると止めどなくだらしなくなる・・・指導者次第。指導者の腕が見える、責任ある難しい研修ですが、ヤリガイがありますので、事前準備をしっかりし、自信をもって研修に臨んでください。

 新人研修を効果的に進めるために、コーチング技法の「ペーシング」を活用してみてはいかがでしょうか。
 「ペーシング」とは、相手のペースに「合わせる」ことです。人は自分と「違う」と感じた相手に対しては、警戒心を持ち、直ぐに「オープン」になることはできません。つまり相手と違う要素が多ければ多いほど、相手に協力を求めにくくなります。逆に言えば、私たちは共通点が多いほど相手に対する防衛を緩めていきます。ペーシングは、信頼関係づくり、人間関係づくりのベースとなる重要なスキルです。
 
 新人にとって指導者(先輩)は“何でも知っている、何でも出来るスーパーマン(ウーマン)”、それに対し自分は“何も知らない、何もできない不安でいっぱいの新人”・・・。
 指導者と新人の関係はこのように相反していますから、元々ペースが合いません。このような状態で、指導者がどんなに素晴らしい研修をしても、新人には届きません。
 そこで、指導者が自分の新人時代の失敗談を話します。失敗することは新人が一番恐れていることです。指導者の失敗談は、新人の「救いの薬」。“尊敬するスーパーマン(ウーマン)だって失敗するんだ!自分も失敗していいんだ!”と、安心感が生まれ、不安で締まっていた心のシャッターが開き始め、のびのびと学習をすることができるようになります。これがペーシングの効果です。
 
 仕事が出来る上司は「自分はできる!」と誇示したりしません。時に、自分の失敗談を部下に語り、学びを与えることをします。研修も同じで、指導者が受講生に「甘く見られたくない!」という心理が働くと言動が上から目線になります。このような状態は指導者と受講生が相反する関係となり効果的ではありません。
 安心して戴きたいのは、指導者が自分の失敗談を話しても一つも不利益にはならないということです。むしろ多くの利益があり、例えば、先輩の失敗談は新人にとって重要な情報になり、失敗とはどういうものか、どういう時に失敗をするのかが学べ、劣後順位を付けやすくなります。これは、新人にとっての大きな収穫です。失敗談を話す利益は、指導者側にもあり、オープンハートで指導ができます。
 気を付けて戴きたいことは、“失敗談”と“苦労話”は違います。“苦労話”は自慢話に繋がる傾向があります。大体新人は苦労したいとは思っていませんし・・・。

 このようにお互いに立場が違う場合や、「何かペースが合わない」と感じる時は、相手と同じ要素を見つけ出し、それを話題にしたり言動を合わせるなどしていくと、ペースが合ってきます。
 失敗談はどの様な場合でも効果的です。その効果を是非研修で実感してみてください。実は失敗ばかりしている私の一番の武器は「失敗談」を話すことです。
 新人研修実施に当たり、分からないこと等ありましたら、遠慮無くご連絡ください。今年も一緒に好感度高く、信頼感ある新人を育てましょう。

LOVE
2017年3月1日
植田亜津子

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